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《ジョニー・キャッシュ・プロジェクト》 [2010] “The Johnny Cash Project”

クリス・ミルク&アーロン・コブリン

《ジョニー・キャッシュ・プロジェクト》

作品解説

これは,ジョニー・キャッシュの死後に発表されたアルバム『American VI: Ain't No Grave』(2010)のタイトル曲のミュージック・ヴィデオを作るオンライン・プロジェクトです.参加者は,ウェブサイト上に用意されたテンプレートと描画ツールを用いてドローイングを制作し,投稿することができます.そうして世界中から投稿されたドローイングのアーカイヴから,無数の作者による無数のヴァリエーションをもつミュージック・ヴィデオが生成されます.

作者はこれまでに,ウェブを通じて不特定多数の参加者を募るプロジェクトをいくつも実現させてきました.そうしたプロジェクトでは,参加者のスキルや文化背景などが多様なため,参加者に「なにをしてもらうか」を周到に設計することが非常に重要です.このプロジェクトでは,「マン・イン・ブラック(黒服の男)」と呼ばれたキャッシュにちなみ,ドローイングに使える色をグレースケールに限定したり,テンプレートとして静止画を提供したりすることで質の統一を図っています.

「自分の身体を収めておく墓などない」と,死は必然だがその魂は永遠であるとキャッシュは歌っています.ファンたちがキャッシュへの追悼を込めて寄せたドローイングによって永遠に変化し続けるミュージック・ヴィデオは,その歌詞の優れた表現であるとともに,芸術作品とその鑑賞者との関係性を象徴するものだともいえるでしょう.

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