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《私のようなもの/見ることについて》 [2016] “Something Similar to Me / About Seeing Things”

谷口暁彦

《私のようなもの/見ることについて》

作品解説

仮想3D空間に,作家自身の姿を3Dスキャンして作成された,まったく同じ姿のアヴァター——作家にとっての「私のようなもの」——が二人存在しています.展示室内には各アヴァターから見た風景が投影され,鑑賞者はそのうち一人のアヴァターを操作することができます.アヴァターたちは,同じく作家の身近にあるものの3Dスキャンデータから作成したオブジェクトが散りばめられた空間内を動きながら,「見る」ということについてのテキストをたどっていきます.

何かを見るときには,見る対象を選択するというプロセスが必ず発生しますが,その選択(というよりも対象から排除するものの選択)には,それまでの経験で得られた情報をもとにしている面があるでしょう.また,最近手軽に利用できるようになった3Dスキャン技術において,あるモデルやそのテクスチャーを得るためには,異なる瞬間,異なる角度で記録された大量のデータを必要とします.一瞬で完了しているように思える「見る」という現象は,実はさまざまな時間の重ね合わせによって成り立っているのです.

この作品ではそのほかにも,鏡やコンピュータ,また物を見ることによって想起される記憶などを題材に,さまざまな「見る」ことに関するテキストを読むことができます.

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