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《境界線》 [1998] “Boundary Functions”

スコット゠ソーナ・スニッブ

《境界線》

作品解説

この作品では,他の人との間にふだんは見えないはずの境界が線として現われ,自分の領域が示されます.それぞれの位置に応じて境界線は変化しますが,その中心にいる人が常に境界線に最も近くなるように決められています.

この線を発生させるプログラムは,たとえば人類学や地理学で観察される民族や生物の勢力分布,化学では原子が結晶構造を形成する仕組み,天文学でも重力による星や星団への影響など,自然界に見られるさまざまな現象を数理的な法則によって分析するときに使われる「ボロノイ図」や「ディリクレ境界条件」を参照しています.鑑賞者を取り囲む境界線は,単独で成立せず,個人と社会との間で生じる葛藤のように揺らぎます.タイトルは,有能な数学者でありながら25年間森の中にこもり爆弾を各地に送りつけた「ユナボマー」と呼ばれたセオドア・カジンスキーが,1967年にミシガン大学に提出した論文からとられています.

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