1932年大阪生まれ．1954年ゼロ会展（そごう百貨店，大阪）へ出品．1955年金山明，白髪一雄，村上三郎と共に具体美術協会に入会．1965年に退会するまで，具体美術協会の主要な展覧会に出品する．1955年に開催された第1回具体美術展（小原会館・東京）に《作品（ベル）》を出品．翌年の第2回具体美術展（小原会館・東京）では，《電気服》とともにそれを作品化する過程で描いた素描20点を発表．この作品で電球とコードの絡まりに着想を得て，1950年代後半からは一貫して円と線の絵画を描き続ける．1960年代以降の主な展覧会に，「新しい日本の絵画と彫刻」展（サンフランシスコ美術館を始め全米8カ所を巡回，1965），「エレクトラ」展（パリ市立近代美術館，1983），「前衛芸術の日本」展（ポンピドゥー・センター，パリ，1986），「具体展（全三期）」（芦屋市立美術博物館，1992-93），第45回ヴェネツィア・ビエンナーレ企画部門「東洋への道」（1993），個展「田中敦子　未知の美の探究 1954-2000」（芦屋市立美術博物館，2001），「『具体』回顧展」（兵庫県立美術館，2004）．以上の展覧会資料以外に参考資料として，『田中敦子　もうひとつの具体』（ドキュメンタリー・ヴィデオ/監督：岡部あおみ/45分，カラー，VHS/Ufer! Art Documentary，1998）がある．