鎌倉生まれ．
東京芸術大学，同大学院を修了．大学院1年の時，武満徹作品を弾いてデビュー．透明な響き，音色の柔軟な感受性をもって現代曲を演奏し，鮮烈な衝撃を与えた．70年初リサイタルを開催．72年はじめてヨーロッパに渡り，ベルリン芸術週間，パリ秋の芸術祭に参加し好評を博す．その後も欧米の数々の音楽祭に例年のように招待されている．
75年サティ没後50年を記念して『エリック・サティ ピアノ連続演奏会』（企画構成 : 秋山邦晴）を開催．「サティ再発見」の大きな契機となり，CD8枚に及ぶ『エリック・サティ ピアノ音楽全集』（東芝EMI）をリリースし，大きな話題となった．
77年には『ベートーヴェン150年祭』にポリーニ，ベルマン，クレーメルらと共にドイツに招かれ，ベートーヴェンとメシアンを演奏．世界的にその名を高めた．80年以来アメリカに数多く招かれ，演奏活動を行うとともに，84年にはカリフォルニア大学客員教授を務める．ソロ活動や室内楽活動のみならず，メルボルン響，NHK交響楽団，読売日本交響楽団，新日本フィル，日本フィル，東京交響楽団，東京都交響楽団，東京フィル，東京シティ・フィル，大阪フィル等オーケストラとの協演も多く，積極的な音楽活動を展開している．