プレスリリース

PRESS RELEASE

2008年

プレスリリース 2008年9月4日
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拡張された感覚――日韓メディア・アートの現在
EXTENDED SENSES: Present of Japanese / Korean Media Art
会期:2008年9月23日(火・祝)―11月3日(月・祝)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]



開催概要
会期:2008年9月23日(火・祝)―11月3日(月・祝)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーA
開館時間:午前10時―午後6時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合翌日)
入場料:一般・大学生500(400)円/高校生以下無料
    *( )内は15名様以上の団体料金
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
共同企画:ギャラリーLOOP,ソンシル大学大学院メディア学科
住所:〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
京王新線初台駅東口から徒歩2分
お問い合わせ:フリーダイヤル 0120-144199
E-mail:query@ntticc.or.jp
URL:http://www.ntticc.or.jp/

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] は,日本の電話事業100周年(1990年)の記念事業として1997年4月19日,東京/西新宿・東京オペラシティタワーにオープンした文化施設です.ICCは「コミュニケーション」というテーマを軸に科学技術と芸術文化の対話を促進し,豊かな未来社会を構想していきます.



概要
このたび,NTTインタ−コミュニケーション・センター [ICC] では,「拡張された感覚――日韓メディア・アートの現在」展を開催いたします.

90年代初頭から十数年で,メディア・アートをとりまく環境は大きな変貌を遂げました.コンピュータの高速化や小型化,インターネットの普及などによって,かつての先端的技術は一般にもごく身近になり,メディア・アートもまた,一部の特権的な表現者によって実践されるものから,より一般的な表現として認知されています.さらに,さまざまなメディアをさまざまな方法で使用することによって多様な表現を生み出しうる,大きな可能性を秘めたものとして認識されるまでになっています.

本展は,韓国・ソウルのギャラリーLOOPとソンシル大学大学院メディア学科,およびICCが共同で開催する,韓国と日本の新進アーティストによる展覧会です.韓国や日本,ひいてはアジアのメディア・アートにおける独自の表現語法とはなにか,日韓のテクノロジーを介したアプローチの差異とはなにか,といったことが中心的なテーマとなっています.また,アート・センター間の共同制作,教育機関との情報交換や交流を通じて,日本と韓国のアーティスト同士が影響を与えあうような相互作用も企図されています.

メディア・アート表現の土台となるテクノロジーは普遍化し,作品における技術的側面での独自性は見いだしにくくなっています.しかしだからこそ,この展覧会では,作品それぞれの表現が前面に立ち現われてくる可能性をもっているといえるかもしれません.

※「EXTENDED SENSES」展は,ギャラリーLOOP(ソウル)にて2008年5月30日から7月10日まで開催されました.その日本展である本展の開催にあたり,展示作品,出品作家の一部が変更されています.



展示予定作品と出品作家の略歴
パラモデル《パラモデリック・グラフィティ》2008年 展示室の壁,床,天井を埋め尽くす青いラインは,大量の「プラレール」のレールによって描かれたものである.ここでは,玩具のレールが本来の役割を離れて,抽象的なパターンを描きだす素材となっている.分岐したり,結合したり,あるいは交差したりするレールが描きだすのは,彼らの言う「極楽(パラダイス)」のような,パラレル・ワールドの風景のようでも,未来都市のネットワーク図のようでもある,複層的な拡張空間をつくりだす.
*「プラレール」は,株式会社タカラトミーの登録商標です. 林泰彦(ディスプレイデザイナーを経て,2001年京都市立芸術大学構想設計専攻卒業)と中野裕介(2002年同大学日本画専攻修了)が2001年に結成したアートユニット.得意領域や趣向の異なるパラレル [parallel] な二人が,『パラモデル [para-model] :世界や心の色々な部品から組み立てる,極楽や絶景 [paradise]〜パラドックス [paradox] の詩的な模型/設計図』というコンセプトを核に共存し,互いの視差 [parallax] と関係性を生かし,多様な形式で作品を制作.
梅田哲也《タイトル未定》2008年 扇風機やテレビなどといった日用品を改造し,その機能をまったく違うものに換えてしまうことで,本来の意味から解放されたオブジェを作り出す.設置される空間に応じて制作された作品は,身近に存在するありふれた現象を用いながら,そこに「ありえない」かのような不思議な感覚を生じさせる手技と独特の空間感覚によって,既成概念によって凝り固まってしまった感覚を解放させる. 1980年生まれ.ライヴ・イヴェントを中心に,音と空間に焦点をあてたパフォーマンスやインスタレーションを展開.これまで,「Festival Beyond Innocence」(2002-07,大阪)や「INSTAL」(2006,スコットランド)などの音楽フェスティヴァル,「Sound Art Lab」(2005,大阪),「The Listening Project」(2006,ロンドン),「Waitool Sounds」(2007,サンフランシスコ),「Sound Effects Seoul」(2007,ソウル),「Blurrr」(2007,テルアビブ)など展覧会やイヴェントに多数参加. 毛利悠子《対話変速機》2006/08年 それぞれ音声合成ソフトウェアと音声認識ソフトウェアがインストールされた2台のコンピュータ.片方のコンピュータによって読み上げられた音声をもう片方のコンピュータで解析し,再びその結果を読み上げる……というプロセスを一日中繰り返すことによって,少しずつ文章が変化していく. 1980年生まれ.美術作家.主な作品に,強力な磁力を使用した立体作品《Magnetic Organ》(2003),エリック・サティの楽曲を使用したサウンド・インスタレーション《ヴェクサシオン》(2005,三原聡一郎との共作),プリンタにタイヤをつけて走らせる立体作品《Bairdcast Media》(2008)などがあり,国内外で発表. 渡辺水季《視線のあいだ》2008年 ピントのぼけたイメージがプロジェクターから投影されている.鑑賞者が虫めがねを使ってピントを合わせると,投影されている映像の中のスクリーンの部分に,鑑賞者自身が現われていることが見えてくる.「『自分を見ている自分』を見ている自分」というように,連鎖的に自己を参照すること,また「見ている自分」と「見られている自分」が同時に存在することが示されている. 1980年生まれ.2005年チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン卒業後,2006年東京藝術大学大学院映像研究家メディア映像専攻入学.2008年同大学院卒業. MIOON《ツーリスト・プロジェクト》2003年 羽根でできたスクリーンに,世界中の観光名所が映し出される.各地に旅行者たちが次々と押し寄せては,スクリーンの裏から送られる風に吹き飛ばされるようにして去っていく.旅行という,本来は異文化を自発的に見聞する文化的行為が,「観光産業」という名のもとに商業化された結果,旅行者自身の主体性が著しく軽んじられているさまを表わしている. キム・ミンとチェ・ムーン(ともに1972年生まれ)による二人組メディア・アーティスト.ソウルで学んだ後にドイツへ渡り,デュッセルドルフ芸術アカデミーおよびケルン・メディア・アート・アカデミーを卒業.その後,メディア・アーティストとして韓国とドイツで活動している.2001年から共同制作を行なう. イ・ジャンウォン《無題 #0809》2004-08年 いくつもの廃棄されたCD-ROMドライブによって,球形に組み上げられた巨大なオブジェが天井から吊り下げられている.それらは,実際にコンピュータと接続されており,鑑賞者がインターフェイスを操作するとトレイを出し入れし,あたかも生物のように動き出す.また,鑑賞者の手の動きがオブジェの形の変化と連動することによって,触覚的でヴァーチュアルな可塑性を持った彫刻作品のようにも感じられる. 1974年生まれ.ソウル大学校で彫刻を学んだ経歴を生かし,メディア・アーティスト,彫刻家,コンピュータ・エンジニアとして活動.ハードウェアとソフトウェア両方を用いて,発達が早い反面すぐに時代遅れになってしまうそれらの技術を,新しくよみがえらせる方法を探究している. ジン・キジョン《YTN》2007年,《ディスカヴァリー》2007年 複数のミニチュア・セットを撮影した映像をリアルタイムで編集し,テレビ番組やCMの映像のように見せる《On Air》シリーズから2作品を展示.《YTN》は2005年に韓国で起きたES細胞(胚性幹細胞)論文捏造事件を,《ディスカヴァリー》は1969年のアポロ11号月面着陸をとりあげ,マスコミによる報道も,個人の主観のように,客観性を欠く可能性があることを暗示している. 1981年生まれ.キョンウォン大学校卒業.Art Omi Artist Residency(2007,ニューヨーク),サムジー・スペース(2007,ソウル)などでレジデンス・プログラムに参加.「New Start Grants for Emerging Arts」(2007,韓国文化芸術委員会,ソウル),「Thermocline of Art」(2007,ZKM,カールスルーエ),「ART LAN @ ASIA」(2007,ZAIM,神奈川)など,数多くの展覧会に参加.韓国では,才能ある若手アーティストのひとりとして注目されている. Hoonida-Kim《ac-cess》2008年 一見,なにも作為を施されていないように思われる空間.しかしそこで耳をすますと,耳なじみがあるような,しかしその発生源がよくわからない音が聞こえていることに気づく.その音がどこから聞こえてくるのかを探し,近づき,実際に耳をつけて音を聴く行為をとおして,いまいる空間を離れた,架空の異世界が鑑賞者の頭の中に生まれることを意図した作品. 1976年生まれ.韓国の国民大学校造形大学で彫刻を専攻後,武蔵野美術大学修士課程でメディア・アートを専攻.現在はIAMAS(岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)DSPコースに在籍.インスタレーションやサウンド・パフォーマンスを中心に,主に日韓両国で活動. キム・ドンホ,イム・スンユル,カン・キュンキュ《鏡の中の肖像》2008年 ヴィデオカメラと画像センサーに解析され,鑑賞者の姿がリアルタイムで鏡面タイプの液晶ディスプレイに映しだされる.現われるイメージのタッチは作品と鑑賞者の距離によって決まり,鑑賞者が作品に近づくにつれて,その姿は一般的な鏡像から絵画のようなイメージに変化していく.デジタル時代の新しい肖像画のありかたを探る作品. キム・ドンホ:1968年生まれ.企業の研究員を経て,2003年よりソンシル大学メディア学科准教授./イム・スンユル:1974年生まれ.彫刻を学んだ後,現在ソンシル大学博士課程でメディア・アートを専攻./カン・キュンキュ:1979年生まれ.2005年よりソンシル大学大学院メディア学科研究員.

関連イヴェント
出品作家によるアーティスト・トーク 日時:2008年9月23日(火・祝)午後2時より
会場:ICC4階特設会場
定員:200名(当日先着順)
出演:パラモデル/梅田哲也/毛利悠子/渡辺水季/MIOON/イ・ジャンウォン/ジン・キジョン/Hoonida-Kim/キム・ドンホ,イム・スンユル,カン・キュンキュ/ソ・ジンソク(ギャラリーLOOPディレクター)
入場無料(展示をご覧になる場合は,別途入場料が必要です)
*日韓通訳付
*出演者,内容は変更になる場合があります.詳細はホームページでご確認ください.

ギャラリーツアー 日時:2008年9月28日(日),10月18日(土),11月1日(土)午後2時―3時
会場:ICC4階特設会場
定員:各回20名(事前予約不要・当日午後2時にICCギャラリーA前集合)
担当学芸員が,展覧会の内容や各作品について解説します.
*展覧会チケットが必要です.


東京オペラシティアートギャラリーとの相互割引
NTTインターコミュニケ−ション・センター [ICC] 受付で同時期に開催中の東京オペラシティアートギャラリー企画展の入場券をご呈示いただくと,本展に団体料金でご入場いただけます.また東京オペラシティアートギャラリー企画展にご入場時の際に,本展入場券をご呈示いただいた場合も,団体料金でご入場いただけます(他の割引との併用不可,ご本人様のみ1回限り有効).


その他の展示
オープン・スペース 2008
展示期間:2008年4月19日(土)―2009年3月8日(日)
開館時間:午前10時−午後6時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合は翌日),年末年始(12/29−1/5),保守点検日(2/8)
入場無料(企画展をご覧になる場合は,別途入場料が必要です.)

エマージェンシーズ! 010
岩渕絵里子,辻田眸,森麻紀「Girls, Media, Home」

展示期間:2008年10月3日(金)―12月14日(日)
「Girls, Media, Home」は,お茶の水女子大学の学生3人による,化粧を自動的にサポートする鏡や,恋人の気配を知らせるランプ,収納した服を記憶する箪笥など,若い女性が空想するような道具が並んだ展示です.ユーザーとして,また研究者として,彼女たちがイメージする一風変わったコンピュータを体験できます.オシャレや恋愛などの日常的な発想は,未来のユビキタス環境をわかりやすく伝えるかもしれません.
*「エマージェンシーズ!」は,これから期待されるアーティストやクリエイターの最新の作品やプロジェクトをいち早く展示するコーナーです.


お問い合わせ
NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
広報担当:菊池真一,赤坂恵美子 企画担当:畠中実
TEL:03-5353-0800 FAX:03-5353-0900
E-mail:query@ntticc.or.jp
URL:http://www.ntticc.or.jp/