ICC
OS2014
展示作品
エマージェンシーズ!022
「視点ユニット」
時里充
展示期間:2014年6月21日(土)─8月31日(日)[終了しました.] dot

撮影:木奥恵三

通常わたしたちが映像を見るとき,それを撮影したカメラ自身がどのような状況にあるか,見ている映像からだけではとらえることができません.これらの作品では,カメラに角度計やメジャーといった測定器,計量器を固定した撮影器具を作って撮影されています.それによって,計測器自身はほとんど動かず,撮影することのできなかったカメラ自身の状況を,ただ数値としてだけ映像に表示することができるようになります.

ひとつは,滑車のついた箱を,天井からぶらさがった縄を引っぱり持ち上げると箱が傾き,箱の反対側にある角度計だけが映されたディスプレイに,箱の傾きに伴って角度計の針が変化する様子が映し出されます.

もうひとつは,レールの上に乗った箱を押したり引いたりして動かすと,メジャーの数値だけが映されたディスプレイに,その動きに連動して画面のメジャーの数値の部分が伸びたり縮んだりする様子が映し出されます.

これらの作品は,装置自体はブラックボックスであるために,映像として数値だけが表示され,物理的な動きと,表示される数値との間の因果関係を示しています.また,実作のための実験として制作された,映像に映る物をカメラがとらえたまま計測するもの,見えない部分の情報を数値として測定するものの二つのパターンの映像を展示しています.

時里充 プロフィール
1990年兵庫県生まれ.2010年岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー,2012年多摩美術大学卒業.カメラや画面に関する実験と観察を行ない,それを元に作品を制作している.主な展覧会に,「照準と流出」(2012 土居下太意との二人展),「Extended Senses 3rd」(ソウル,2012),「いま、映像でしゃべること?」(2013)など.

チャンネルICC


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関連イヴェント


アーティスト・トーク
時里充

日時:2014年7月5日(土)
午後2時より[終了しました.]
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