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OPENSALON デイヴィット・トゥープ,スペシャル・トーク 「音楽/聴取/アート,についてのエーテル・トーク」
70年代初頭より,即興音楽,実験音楽,アンビエント,サウンド・アート,といった数々の実践を行なってきた,英国の音楽家/批評家,デイヴィッド・トゥープ氏をお迎えして,その40年以上にわたる活動を通じた,音楽/聴取/アート,についてお話をうかがいます.
トゥープ氏は,1996年に発表したコンピレーションCD『Ocean of Sound』(Virgin),および1995年に刊行した同名の著作において,ドビュッシーからマイルス・デイヴィス,そしてエイフェックス・ツインまでを,時系列や各々の直接的な関係性ではなく,自身のリスナーとしての知見にもとづく新たなコンテクストによって接合してみせたことで知られています.それは,音楽の「もうひとつの聴き方」の提案とでもいえるもので,多くの人びとにこれまでの音楽編纂方法とは異なるアイデアと問題意識を与え,一躍その名を知られることになりました.
また,自身でも即興音楽や実験音楽の演奏や,サウンド・アート展のキュレーションなども多く行なっています.そうした先鋭的な音楽活動や,さらには批評活動を通じた膨大な知識によって,同時代の音楽,聴取のあり方,サウンド・アートといった文脈を連結するスペシャル・トークです.
司会:畠中実(ICC)

日時:2014年10月25日(土)午後2時より[終了しました.]
会場:ICC 4階 特設会場
定員:200名(当日先着順)
入場無料
日英逐次通訳つき
主催:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
インターネット中継
イヴェントの模様は,RealPlayerUstream にてインターネット中継されます.

プロフィール

デイヴィッド・トゥープ

作曲家/ミュージシャン,作家,キュレーター.1970年よりサウンド・アート,聴取体験(listening practice)や即興音楽,サウンド・インスタレーション,ヴィデオ作品,フィールド・レコーディング,ポップ・ミュージック,テレビ音楽,舞台作品などの幅広い分野で活動している. 著作に『Rap Attack: African Jive to New York Hip Hop』(1984),『Ocean of Sound: Aether Talk, Ambient Sound and Imaginary Worlds』(1995),『Exotica: Fabricated Soundscapes in a Real World』(1999),『Haunted Weather: Music, Silence, and Memory』(2004),『Sinister Resonance: The Mediumship of the Listener』(2010)があり,これまで11の言語に翻訳されている.うち『Ocean of Sound』は邦訳『音の海——エーテルトーク、アンビエント・サウンド、イマジナリー・ワールド』が2008年に水声社より刊行されている. 主なソロ・アルバムに『New and Rediscovered Musical Instruments』(マックス・イーストレイとの共作,1975),『Screen Ceremonies』(1996),『Black Chamber』(2003),『Sound Body』(2007)など.

批評家,理論家としては,『The Wire』『The Face』『Leonardo Music Journal』『Pitchfork』『Bookforum』などの雑誌へ数多く寄稿している.キュレーションした展覧会に,「Sonic Boom」(ヘイワード・ギャラリー,ロンドン,2000),「Playing John Cage」(Arnolfini,ブリストル,2005),「BLOW UP」(Flat Time House,ロンドン,2010).また「Radical Fashion」(ヴィクトリア&アルバート美術館,ロンドン,2001)のサウンド・キュレーター,クラフツ・カウンシルが組織した巡回展「Sound Matters」(2013—)のキュラトリアル・アドヴァイザーを務めた. その他,2012年にオペラ《Star-shaped Biscuit》を上演.また2013年11月にはアラスデール・ロバーツ,シルヴィア・ハレット,ルーク・ファウラーとの共同作品《Who will go mad with me》を発表した. 現在は,新著『Into the Maelstrom: Improvisation, Music and the Dream of Freedom』を執筆中のほか,アーティストの中島吏英と「Sculpture」というイヴェントを企画,開催している.ロンドン芸術大学教授.

過去に参加した展示・イヴェント

  • 左:畠中実(ICC)
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