ICC
OS2013
展示作品
《Tab. Glitch》2013年
《Facing to File Formats》2013年
《What happens when all keyframes are removed.》2013年
ucnv


上:《Tab. Glitch》2013年(部分)
中:《Facing to File Formats》2013年 *写真中央
下:《What happens when all keyframes are removed.》2013年
撮影:木奥恵三

ある写真のオリジナルから派生,変化した多数のさまざまなヴァリエーションが展示されています.それは,オリジナルに近いものから,同じ写真とはまったく認識できないほどの変化にいたるまで,その状態は多様です.これらの写真には,コンピュータの画面でときどき見かけるような,画像がうまく適正に再現されなかった状態と同じことが起こっています.すべてが,もともとは同じ写真,つまり同じイメージを持ったものでしたが,それぞれに異なるのは,その画像のデータ形式です.同じイメージを表示していても,その画像データの形式が異なっているために,データに欠損を生じた際の現象,表示された状態に差異が生じているのです.

こうした画像は,デジタルに特有な,意図されていなかったデータの不適正な状態が表示される現象で,グリッチと呼ばれています.デジタル音楽では,読み込みに不備のある状態のCDを使用したり,音のデータを加工する変数が不適正だったり,予測不可能な音とびやノイズを発生させたものがグリッチと呼ばれています.

こうしたグリッチは,新しいテクノロジーと同時に見いだされた副産物としての新しい美的価値とも言え,現在では表現としても積極的に取り入れられてもいます.ここでは,現象としてのグリッチそのものの提示とともに,グリッチによる観客自身のポートレートを見ることができます.

《Tab. Glitch》《What happens when all keyframes are removed.》
モデル:bómi/撮影:後藤武浩/ヘアメイク:中川りえこ/撮影協力:いすたえこ

ucnv プロフィール
通常はデータが破損した画像や映像から生成される,再生プログラムによる意図されない現象であるグリッチを,自身が開発したプログラムにより意図的に生成しヴィジュアル・グリッチ表現として発表.そうしてできたグリッチを用いたライヴ・パフォーマンスやミュージック・クリップも制作.「ユタカワサキバンド改めucnvバンド」のメンバーとしても活動している.

関連イヴェント


アーティスト・トーク&パフォーマンス
ucnv

日時:2014年2月16日(日)
午後3時30分より[終了しました.]
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作家によるステートメント


会場で掲示している,作家によるステートメントをご覧いただけます.
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チャンネルICC


ポッドキャスト「チャンネルICC」にて,この出品作家のインタヴューをお楽しみいただけます.
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