ICC

「degit」深澤瑠衣子さん
公開期間は終了しました.
審査員のコメント
宇川直宏:
投稿者のコメントにある「iccをiccっぽく伝える」という志どおり,最もシンボリックにICCをICCらしくイコン化した作品なのだろう.では「っぽさ」「らしさ」とは果たして何なのか?「大人っぽい振る舞い」「中学生らしい服装で...」そんな規範や原則に準じた予定調和がICCには必要なのか?寧ろ「っぽさ」「らしさ」をぬぐい去ってこそアートにとって最も重要なパラダイムシフトは起こりうるのではないか?ただこの作品を評価したいのは,そこにICCではなく借り物ではない作者の「自分っぽさ」「自分らしさ」がきちんと滲み出ている点だ.それが作家性と言われるものなのかもしれない.このように作家性がきちんと形になっていた作品はこの「degit」を含め数点しかなかったような気がする.しかしネクストステップとしては,敢えてそこにタイムボムを仕掛けるような更なる自我の解放を期待したいのだ!!!!

エキソニモ:
ブレッドボード上に回路を組んで行く過程に引っ張られ,そのオチとしてICCのロゴになる.展開が一番,バチッと決まっていた作品かもしれない.今回のコンペで気になったのがオチ.ロゴを出すだけではオチ無いし,媚びすぎてもいやらしい.そんな中この作品は,うまく最後に全部がつながった.ICCと電気回路と言う組み合わせは,ちょっと意外性が無いかな〜と悩んだが,CMと思えばまとまり感も大切か.

茂木健一郎:
ICCというもののイメージを一番外連味なく伝えているかと思います.映像から受ける印象もあたたかく,良い感じです.

大賞候補作品はこちら

4月28日(土)15:55〜16:00 テレビ東京の「モノイズム」番組内で,CMとして放映されます.[放送終了しました.]
「ナットゥワーク」新田知生さん
公開期間は終了しました.
審査員:宇川直宏
余震でも喰らったかのように小刻みに揺れるカメラ,主題である納豆の糸すらうまく引けていないスーパーローな完成度.タイトルやエンディングのコピーも新橋ですれ違ったおやじの寒すぎるギャグのようで全く評価できない.なのにこの作品にどうして自分は惹かれるのか?.そう,ここには実験と偶発的事故 ( experiment & happening ) がある.そして全く見覚えの無い世界の扉が開かれている!!.例えばなっとうのブランドを"おかめ納豆"の「糸の力」に変更し,ナットウキナーゼの高粘着力をカメラに収めてみればどうか?そこにはナットウマグネティシズムの念波が広がり,より高次なるナットゥワークの地平が写し出されるに違いない!!.続編のオクラや山芋も観てみたい"ネヴァつきサーガ"になりそうだ!!
「Light everything」横田泰斗さん
公開期間は終了しました.
審査員:エキソニモ
アナログかデジタルかのどちらかに振り切れてしまう傾向がある応募作の中で,これはどちらの要素も持っていて,それでいてドキュメンテーションでありビジュアル表現であり,社会との関係性も持つ. . . つまり広がりを感じた.ICCのCMと考えると最後のキャッチコピーは違うかな...このスタイルで作品をつくってる作家だけに,ただの思いつきだけじゃない貫禄もあった.
「taxi」近藤寛史 a.k.a Second To None Worksさん
公開期間は終了しました.
審査員:茂木健一郎
私の中では,一つ抜きんでている作品です.ありそうな発想でいて,なかなかつくれないのでは.ICCが代表している世界観をシンプルに表現していると思います.